以前、他の祭りに参加した時に、「上の者が下の者に教え、下の者が上の者から教わる」というのが祭りにはあると感じたんです。踊りも祭りと同じで、その町のなかで生きていくための術みたいなものが連動していくんですよね。上の人をを敬う気持ちだったり、次の世代に継がなくちゃいけないもの、コミュニティのなかでの生き方とか。地域によってそのかたちは違うけど、高岡でもその術が伝わっているんですね。(セイン・カミュ)
今回のイベントで、いつもと違う瑞龍寺を見ることができたと思う。また、伝統芸能を初めて見て、興味をもった。このような機会を多くの人に参加してもらいたいと思った。(山崎香音里)
島谷好徳さんが日本遺産のトークで、「これまでの技術を生かし、今の時代に合ったものを作っていく。そうすることで技術は残り、伝統工芸を残していけるのではないか。」と語っていた。日本遺産・高岡が受け継いでいくのはこのものづくりの精神だと思った。(國嵜健)
三味線を演奏する杵屋勝十朗さんが、「伝統芸能を後世に残すために大切なことは、昔の人の思いを伝えることと観客に楽しんでもらうこと。」だと語っていた。
よりおもしろいと思ってもらえる演奏をするために、いつも演出や演目などを話し合っているそうだ。それは、現代の娯楽にも通じることではないか。皆さんも一度、現場に行って観賞すると、日本芸能への考え方が百八十度変わるかもしれない。(羽岡美紀)
お囃子の望月秀幸さんは「高岡の良さを語り、地元を愛してほしい。」と語った。日本遺産、すなわち「ストーリー」を知ることは、高岡を好きになることにつながる。
私たちは、前田利長の思いやこの高岡で暮らし、高岡を愛した人々の「ストーリー」を語り継いでいきたい。(宮田朋香)
鐘を叩く角度、太鼓を叩く高さをかえることで、変わる音の高さや大きさ。激しい三味線による荒れる波の表現。聞いている人に伝えるための工夫がたくさんされている、と感じた。
お囃子には、主役を引き立たせるための工夫がなされている。今後も、主役にはない魅力にふれ、さまざまな視点から鑑賞してみたいと思った。(船木愛華)
小南綾さんは「講談師が少ないので、増やすためにも、若い人に面白いと思ってもらえる内容の講談にしていきたい」と語った。もし、講談がなくなっても、講談を映像や音声で残すことはできる。しかし、直に目の当たりで観賞しないと、講談の迫力や臨場感は伝わってこない。今回の公演を観賞し、私は講談と小南綾さんのファンになった。(原田真歩)
高岡公演
国際的な鋳物・工芸の町高岡では、江戸時代より力強い町民の文化が育まれてきました。その歴史的背景と魅力が「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡-人、技、心-」として日本遺産に認定されています。
高岡を切り拓いた加賀前田家二代当主前田利長公の菩提を弔う瑞龍寺で、町の成り立ちに触れ、その歴史の一つの結晶である貴重な鍛金についてうかがいます。新進の若手による日本舞踊、長唄、そして講談は、日本遺産にちなみ、今をイキイキと生きる伝統芸能を。最後は鋳物師の作業歌から派生した地域芸能「弥栄節」をお届けします。
今回の旅人 / セイン・カミュ
狂言を学んだことがきっかけで、日本の伝統文化への関心が広がりました。どんな日本遺産に出会えるか楽しみです!
PROGRAMプログラム
講談「高岡歴史講談」
旭道小南陵
高岡の基盤を築いた前田利長公、利常公をテーマに、今回特別に創作した一席。世界初演です!講談ならではの勢いある語りにもご注目。
トーク「高岡の日本遺産 その1」
四津谷道宏
日本舞踊・長唄「高岡・春夏秋冬」
日本舞踊 花柳源九郎 長唄 今藤龍之右 杵屋勝英治 三味線 杵屋勝十朗 杵屋寿希 囃子 望月秀幸 望月正浩 望月庸子 望月輝美輔
高岡に春夏秋冬を、それぞれの長唄の曲をモチーフに重ね、表現します。春は祭り、夏は海、秋は月、冬は雪。三味線や囃子の聴かせどころも織り込み、舞踊と長唄が両方楽しめる構成です。
トーク「高岡の日本遺産 その2」
島谷好徳
地域芸能「御印祭弥栄祭」
弥栄節保存会
高岡氏金屋町で鋳物師が夜通しふいごを踏む際に歌われていた作業歌「弥栄諷」が由来。昭和34年に現在の形に改変され、毎年6月に前田利長公の遺徳を偲ぶ御印祭で上演されています。今回は昔と今の両方の形を披露します。
PERFORMERS出演者
旅人(進行)
セイン・カミュ
1970年米国ニューヨーク出身。大学で演劇と芸術論を学んだのち日本に定住、タレント活動を開始。2009年より『現代狂言』(座長・南原清隆 主催・萬狂言)にも挑戦。
トーク
四津谷道宏
富山県で唯一の国宝瑞龍寺の三十一世住職。お寺でのコンサートやライトアップなども積極的に開催し、開かれたお寺を模索。巧みな話術が持ち味で、講演や執筆でも活躍。
トーク
島谷好徳
全国で10人ほどしかいないおりん(鏧子)職人の一人。明治42年創業「昇龍」の4代目。「金槌で叩く」という技術を応用し、自在に曲げられる錫の器「すずがみ」を開発。
講談
旭堂小南陵
大阪府出身。OL・俳優を経て講談師になった異色の経歴。2015 年 文化庁芸術祭新人賞、2016年八尾市文化新人賞受賞。昨年5代目として名跡「小南陵」を襲名。
日本舞踊
花柳源九郎
1981年奈良県出身。2003年東京藝術大学卒業。観客を魅了する、華やかで力強い芸風が持ち味。2007年文部科学大臣奨励賞、2013年舞踊批評家協会新人賞受賞。
長唄三味線
杵屋勝十朗
1978年千葉県出身。東京藝術大学卒業。艶のある音色と巧みな技術を持ち、歌舞伎公演、日本舞踊公演、演奏会など幅広く活躍。津軽三味線でも受賞歴のある腕前。
囃子
望月秀幸
1983年東京都出身。東京藝術大学卒業。在学中「常英賞」受賞。確かな古典の技術を基礎に、近年は囃子の魅力を伝える「お囃子プロジェクト」もプロデュース。
OVERVIEW開催概要
- 日時
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2017 年10月15日(日)
13:00 ~/ 15:30 ~ - 会場
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富山県高岡市 瑞龍寺
- 観覧料
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無料※ただし瑞龍寺拝観料が必要(大人500円・中高生200円・小学生100円)
- 座席
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180席(全席自由。客席前方は座布団席、後方は椅子席。)
- お問い合わせ
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公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会[略称:芸団協]
〒160-8374 東京都新宿区西新宿6-12-30 芸能花伝舎2 階
TEL:03-5909-3060 FAX:03-5909-3061
Email:takaramono@geidankyo.or.jp
- 主催
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文化庁、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
- 共催
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富山県、高岡市、瑞龍寺
- 広報協力
- 協力
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特別協力=近畿日本ツーリスト株式会社
協力=北日本新聞社、一般社団法人共同通信社、一般社団法人日本演出者協会、一般社団法人長唄協会、公益社団法人日本舞踊協会、弥栄節保存会
- 制作
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舞台・音響・照明統括=岡本義秀(関西舞台)
台本=高橋恵(虚空旅団)
アートディレクション=庭野広祐(新村デザイン事務所)
Web制作=カワセタケヒロ・川井田麻生(musubime)、真鍋智彦(neold)
写真・映像ディレクション=大見謝将伍
撮影・編集=山田康太、堀切功
- チラシ
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