鹿児島県薩摩川内市の入来麓(いりきふもと)で、地元の子どもたちへの薩摩琵琶のお稽古が開始されました。講師は、昨年度の「薩摩川内・入来神舞と薩摩琵琶から日本のルーツを辿る伝統芸能ライブ」で出演いただいた薩摩琵琶奏者の友吉鶴心さん。11月6日に予定している今年度のNOBODY KNOWS薩摩川内公演での共演を目指します。
このお稽古は、昨年度の薩摩川内公演での友吉さんとの出会いをきっかけに、NOBODY KNOWSが地域とともに企画しました。
薩摩川内市は、これまで薩摩琵琶の中でも多くの『名器』といわれる楽器の製作者を多数輩出してきた地でありながら、現在では琵琶の音を聴く機会さえもほとんどありません。「地域に縁のある薩摩琵琶を、ぜひ子どもたちに体験してもらいたい」という友吉さんの強い願いから、今回の企画が実現しました。
子どもたちが挑戦する「蓬莱山(ほうらいさん)」には、国歌「君が代」と同じ歌詞が出てきます。この入来の大宮神社で鎌倉時代から受け継がれている「入来神舞」の一節が「蓬莱山」の歌詞に用いられており、国歌をつくるときに引用されたといわれています。
はじめてのお稽古では、琵琶という楽器の歴史を学んだり、琵琶歌に挑戦したり、楽器を手に持ち独特の音色を奏でたり。うたうときも、バチで弾くときも、大事なのは力まないこと。遠くの山に向かっての発声練習で、のびのびと声を出してみるひとコマもありました。
7月30日~8月1日の3日間のお稽古で、基礎的なことを学んで、楽器の扱いにも慣れることができました。これから個人練習とオンラインでのお稽古を重ねて、本番に臨みます。
※公演の詳細、観覧の申込み方法などは10月ごろの公開を予定しています。
【メディア情報】
NHK「ラジオ深夜便」8/16【にっぽんの音】(パーソナリティ:能楽師狂言方 大蔵基誠)、友吉さんがゲスト出演し、薩摩琵琶や入来でのお稽古について紹介
※聴き逃し配信は8/23午前5:00まで
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_07_3716644